未来都市への第一歩 京急が描く国際都市品川の再開発をレポート(9月24日最新)

株式会社コントロールテクノロジーは品川駅から徒歩5分の品川インターシティに本社を構えています。

2024年9月10日の社内報で、JR東日本が中心となって進めている高輪ゲートウェイシティの再開発についてレポートしました。これに加え品川エリアでは、京浜急行電鉄(以下:京急)が品川駅高輪口周辺の開発を進めています。開発区域は約1.7kmに及び、ますます品川エリアが発展すること間違いありません。

生まれ変わる品川の街!都心最大級の再開発|高輪ゲートウェイシティ建設最新レポート!(2024年9月2日最新) | チームワーク
株式会社コントロールテクノロジーは、品川駅から徒歩5分にある品川インターシティに本社を構えています。品川周辺では、JR東日本の開発プロジェクト第Ⅰ期として再開発
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そこで今回から、京急品川駅開発レポートと題し、品川駅高輪口の変貌をレポートしていきます。ぜひ高輪ゲートウェイシティ記事と合わせてご覧いただき、品川の都市発展を一緒に追っていきましょう!

目次
  1. 1.京急品川再開発の全貌
    1. 1.1 高輪3丁目地区
    2. 1.2 高輪4丁目地区
    3. 1.3 駅街区地区
  2. 2.旧シナガワグース跡地にトヨタの本社ビルが移転 京急と協力して次世代モビリティプラットフォームを設置
  3. 3.リニア中央新幹線計画で品川がビジネスの中心に
  4. 4.現地レポート(随時更新)

1.京急品川再開発の全貌

今回取り上げる京急再開発は、大きく3つのパートに分かれています。

1.1 高輪3丁目地区

駅に面した国道15号の上空に「国道上空デッキ」が設置されます。国道上空デッキが設置されることで、駅と街をつなぐ動線が改善され、上下移動や信号待ちがない状態での行き来が可能になり、混雑の緩和が期待されます。このデッキを渡ると旧シナガワグース跡地に建設されるトヨタの本社ビルにつながります。トヨタのi-ROAD や日立のropitsなど、次世代型モビリティ向けの交通ターミナルの設置が予定されていて、高輪再開発を含めた品川エリア全域のつながりが強化されます。

1.2 高輪4丁目地区

高輪4丁目地区の再開発は、東京都が主体となり、港区、品川区、京急と連携して進められている「連続立体交差事業」の一環事業です。この事業は、京急本線の泉岳寺駅から新馬場駅までの約1.7kmの区間で行われています。道路と鉄道を連続的に立体交差化することで、3か所の踏切を除去し、交通渋滞の解消を図れます。また、鉄道によって分断されていた地域を一体化し、駅前広場の整備や品川駅東西自由通路の延伸を通じて、安全で快適なまちづくりを実現することを目指しています。

また、再開発によって京急品川駅、京急北品川駅が生まれ変わります。JR東日本の高輪ゲートウェイ駅設置とグローバルゲートウェイ開発に際して品川駅にあった山手線の留置線が廃止されたため、京急品川駅は地平化、北品川駅は高架化されます。従来、京急線は東西自由通路の上を走行していた関係で、高輪方面と一体的な開発を進められませんでしたが、通路が一体化することで、今まで以上にアクセスの向上が期待されます。今後、リニア中央新幹線東京メトロ南北線など新たな鉄道路線が開通する計画があり、駅周辺のさらなる発展が見込まれています。

1.3 駅街区地区

京急品川駅の駅街区地区の再開発計画は、京急とJR東日本が共同で進める大規模なプロジェクトです。この計画は、品川駅周辺を国際交流拠点として強化することを目指しています。開発は、北街区、南街区(南-a)、南街区(南-b)の3つの街区で構成されます。

北街区には、地上28階建てのビルが建設予定で、敷地面積は約14,700㎡、延べ面積は約165,000㎡です。主要な用途としては、店舗、宿泊施設、駅施設、事務所、集会場、駐車場などが含まれます。工期は2025年度から2030年度までを予定しています。

南街区の南-aは、北街区同様地上28階建てのビルで、敷地面積は約17,300㎡、延べ面積は約201,000㎡です。こちらには宿泊施設や集会場などが設置される予定で、工期は2025年度から2036年度までです。南-bは地上9階建てのビルで、敷地面積は約1,500㎡、延べ面積は約8,300㎡となり、工期は2030年度から2032年度を予定しています。

この再開発計画は、都市基盤の整備と国際交流拠点の形成を目的としています。京急線品川駅の鉄道施設を建物内に配置し、駅と街をつなぐ一体的な都市基盤整備を行います。これにより、東西・南北方向の歩行者ネットワークが強化されます。また、新たな価値や文化を創出・発信する空間の構築、防災機能の強化、先導的な環境都市づくりを通じて、国際交流拠点としての品川の形成を目指します。

さらに、高輪築堤跡第7橋梁部(国指定史跡)の保存管理・活用にも取り組み、まちづくりと文化財保護の両立を図ります。

2.旧シナガワグース跡地にトヨタの本社ビルが移転 京急と協力して次世代モビリティプラットフォームを設置

トヨタの本社が移転する旧シナガワグース跡地は、1970年から2010年にかけてホテルパシフィック東京が営業され、その後、2011年にシナガワグースとして再開業。ビジネスホテルや飲食店、結婚式場などが入る複合施設として親しまれてきました。しかし、建物の老朽化が進み、トヨタと京急による再開発が予定され、2021年に閉館して解体されました。

そして現在、シナガワグースの場所に新しい複合施設の建設が進められています。新しい施設は地上29階、地下4階建てで、トヨタのオフィス、商業施設、ホテル、国際会議場(MICE)などが含まれる予定です。このプロジェクトは、2025年度に着工し、2029年度に開業する予定です。

トヨタの新しい本社では、社内にリアルなモビリティが搬入でき、社内の多様な人材がクリエイティビリティを発揮できる環境づくりを目指しています。そして、トヨタ社内だけでなく、国際都市の品川が、新たなモビリティのファーストプレイスとなり、品川の街を活気づける存在になるでしょう。

3.リニア中央新幹線計画で品川がビジネスの中心に

上記の画像は、未来の品川駅の構内予想図です。電車やタクシー、バスだけでなく豊富なモビリティによって、交通の便がさらに良くなり、ストレスフリーな街を実現できます。

新型モビリティハブ以外にも、リニア中央新幹線の開通も予定されています。開通された暁には、東京~名古屋~大阪間を約1時間で移動可能になり、ビジネスや観光の利便性が飛躍的に向上すると予想されています。この計画は、東海道新幹線の経年劣化や大規模災害に対するリスクを軽減し、日本の大動脈輸送を二重化することを目的としています。また、三大都市圏(東京・名古屋・大阪)の一体化により、スーパー・メガリージョン(巨大な経済圏)が形成されることで経済活動が活発化し、新たなビジネスチャンスや雇用が創出されるでしょう。品川の再開発と相まって、さらなる品川の発展が見込めます。

4.現地レポート(随時更新)

2024年9月24日

品川駅は東西自由通路の延伸工事が始まり、JR線の改札が一部移動され、高輪口に向かうエスカレーターが利用できなくなっていました。

この写真は、京急品川駅を品川駅前歩道橋から撮影した写真です。以前はバス停やタクシー乗り場があった場所だと思えないほど変貌しています。現在は塀で囲まれていますが、中には多くの重機や作業員の方が見られ、開発が進められている様子が見受けられました。ここには、国道上空デッキや高輪ゲートウェイ駅と品川駅を結ぶ新たな交通広場(次世代型交通ターミナル)、商業施設一体型の賑わい広場の建設が予定されています。

一枚目の写真と同様に、品川駅前歩道橋から品川駅高輪口を撮影した写真です。ここは京急線の新ホームと思われる工事が見られました。駅ビルの建設はまだ見ることができませんでした。

ウィング高輪につながる道も、京急線の再開発に連動して工事が進められていました。ここには、開発計画と連合した複合ターミナルが建設され、タクシーやツアー系高速バスなどのターミナル機能を担うだけでなく、次世代モビリティなどの複合ターミナルも建設されます。

この写真は旧シナガワグース跡地で、トヨタの新本社ビルが建設される場所です。写真奥側には、グランドプリンス高輪エリアを見ることができます。撮影をしている品川駅前歩道橋はデッキとなり、階段を下って駅を出ることなくオフィスに出勤できます。便利で豊かな街となることが期待できますね。

こちらも旧シナガワグース跡地です。建物の取り壊し跡は確認できましたが、まだ建物の建設が始まっている様子などを確認することはできませんでした。

この写真は、JR品川駅山手線の東京・上野方面ホームから撮影した写真です。京急品川駅の開発工事の様子が見られます。本日撮影した中で、一番建設が進んでいる様子でした。ぜひ、出勤や退勤時に覗いてみてくださいね!

JR山手線東京・上野方面のホームから撮影した写真です。京急品川駅新ホーム建設に向けて工事が進められていました。まだ完成からは遠い様子ですが、ホーム新設により、今以上にアクセスのいい駅ができると思うと楽しみです。

今後も京急品川駅の再開発の様子をお届けするので、お楽しみに!