【2026年10月更新】にぎわいと緑にあふれた新地区へ。旧シナガワグース跡地の再開発をレポート

株式会社コントロールテクノロジーは、品川駅から徒歩5分の品川インターシティに本社を構えています。

当社の社内報では2024年より、JR東日本による高輪ゲートウェイシティの再開発と、京浜急行電鉄(以下、京急)による品川駅高輪口の再開発について、定期的にレポートしてきました。本記事は、これまでのレポートを引き継ぎ、2026年版として更新していきます。今回は、2026年10月9日時点における旧SHINAGAWA GOOS(シナガワグース)跡地の再開発に関する最新状況をお伝えします。

2024年~2025年のレポートについては、以下の「品川の街に新たな価値を創出。旧シナガワグース跡地の再開発をレポート」をご覧ください。

【2025年11月更新】品川の街に新たな価値を創出。旧シナガワグース跡地の再開発をレポート | チームワーク
株式会社コントロールテクノロジーは、品川駅から徒歩5分の品川インターシティに本社を構えています。現在、当社の社内報では、JR東日本による高輪ゲートウェイシティの
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目次
  1. SHINAGAWA GOOSとは?
  2. 旧シナガワグース跡地の再開発の概要
    1. 4つに分けられる区画
      1. A地区
      2. B地区
      3. C地区
      4. D地区
    2. 品川駅西口再開発で最も注目されている新TOYOTA本社ビル
    3. 2029年開業予定、品川駅西口再開発のイメージとは?
  3. 再開発の指標 「品川えきまちガイドライン」
  4. 現地レポート(随時撮影)
    1. 2026年10月9日
    2. 2026年8月20日
    3. 2026年6月1日
    4. 2026年4月3日
    5. 2026年1月6日

SHINAGAWA GOOSとは?

シナガワグースは、品川駅高輪口を出てすぐの好立地に位置していた複合施設で、ホテルも併設されていたため、多くの観光客やビジネスパーソンに利用されてきました。かつてこの場所には、「パシフィックホテル品川」があり、品川エリアのランドマーク的存在として知られていました。パシフィックホテルは、広い客室と充実した宴会施設を備えており、国内外の観光客を迎え入れるだけでなく、結婚式や企業の会議など、さまざまなイベントに対応するホテルとしても親しまれ、京急の顔と呼ばれていました。

その後、パシフィックホテル品川はリニューアルを経て、2013年にシナガワグースとして生まれ変わり、新たに「京急EXイン品川」が施設内にオープンしました。京急EXイン品川は、京急グループが運営する京急EXホテルのひとつであり、宿泊施設だけでなく、レストランやショップ、イベントホールなどを併設し、多機能な複合施設として利用されました。

しかし、施設老朽化とコロナ禍の観光客減少が追い打ちをかけ、2021年9月にシナガワグースの閉館が決定しました。約40年にわたり品川の歴史を支えてきた建物は、その役割を終え、再開発計画により、現在は取り壊されています。

旧シナガワグース跡地の再開発の概要

ここでは、具体的に旧シナガワグースはどのように再開発されるのか、具体的な施策を見ていきます。

4つに分けられる区画

今回の開発は、京急の仮称では品川駅西口地区といわれており、開発は4つの地区に分けられています。

A地区

画像引用元:トヨタ自動車株式会社「トヨタは、2029年度東京・品川に、新東京本社を開業します」

A地区は、旧シナガワグース跡地の場所を含むエリアです。ここには、トヨタ自動車の新本社が入るビルが建設される予定です。同地区の敷地面積は東京ドーム約0.5個分、延床面積は約6.7個分に相当します。建物は地下4階、地上29階建てで、ホテルや事務所、カンファレンス施設、多目的ホール、バス乗降場などが入ります。2025年に着工し、2029年の開業を予定しています。

B地区

B地区は、現在グランドプリンス新高輪エリアとよばれている、プリンスホテル系列の4施設が集まるエリアです。各施設は現在も営業していますが、同地区も再開発の対象に含まれています。

C地区

画像引用元:京浜急行電鉄株式会社、株式会社西武プロパティーズ、高輪三丁目品川駅前地区市街地再開発準備組合、独立行政法人都市再生機構「品川駅西口地区 再開発等促進区を定める地区計画 都市計画(素案)の概要」

C地区にも、A地区と同様にビルが建設される予定です。A地区が「駅と公園を連続的につなぎ駅前のにぎわい形成に寄与する広場、公園と連続したまとまりある緑地」をテーマとしているのに対し、C地区では「品川駅からの人の流れを受け止める広場、緑豊かな地域の憩いの場となる広場」が計画されています。品川駅に直結するA地区からC地区へ多くの人が行き交うことを見据え、京急グループは、緑豊かな環境の中で落ち着いた時間を過ごせる街づくりを目指しています。

画像引用元:京浜急行電鉄株式会社、株式会社西武プロパティーズ、高輪三丁目品川駅前地区市街地再開発準備組合、独立行政法人都市再生機構「品川駅西口地区 再開発等促進区を定める地区計画 都市計画(素案)の概要」

A地区とC地区に完成するビルは、上記のような構造になる予定です。2つの地区がそれぞれの役割を担いながら連携することで、再開発エリア全体が一体となったまちづくりへとつながっていくでしょう。

D地区

D地区には以前、衆議院議員宿舎がありました。東京都が2012年に100億円で土地を購入した後、しばらく再開発に関する具体的な動きはありませんでしたが、2025年6月5日に行われた第30回東京都都市再生分科会で、地上34階、地下2階、高さ約135mの超高層タワーマンションの建設が発表されました。2026年度の着工、2030年度の竣工が予定されています。

画像引用元:京浜急行電鉄株式会社、株式会社西武不動産、高輪三丁目品川駅前地区市街地再開発組合、独立行政法人都市再生機構、東急不動産株式会社「品川駅西口地区 再開発等促進区を定める地区計画 都市計画(素案)の概要」

品川駅西口再開発で最も注目されている新TOYOTA本社ビル

品川駅西口再開発で特に注目されているのが、日本を代表する大手自動車メーカー・トヨタ自動車の東京本社を、現在の水道橋から品川の再開発ビルへ移転する計画です。品川駅は、愛知県豊田市の本社や名古屋市内のオフィスへアクセスしやすく、羽田空港への移動にも便利です。将来的にはリニア中央新幹線の発着も予定されており、こうした交通利便性の高さも移転の背景にあると考えられます。

トヨタ自動車の東京本社は、1980年代初頭の工販合併に伴い、それまで分散していた靖国神社前の九段ビルや日比谷公園前の三井ビルなどを統合する形で、文京区後楽エリアに移転しました。在のオフィスはJR総武線の飯田橋駅と水道橋駅の中間に位置しています。今回の品川への移転は、交通アクセスの向上に加え、将来の事業展開も見据えたものといえます。

今回の移転プロジェクトの総事業費は約2,400億円を見込んでおり、そのうち約2,200億円が建設工事費、約200億円が既存建物の解体工事や企画検討費用に充てられる予定です。

新しい本社では、実際のモビリティを社内に持ち込める仕組みを取り入れ、多様な人材が創造力を最大限に発揮できる環境づくりを目指しています。また、トヨタ自動車のオフィスにとどまらず、品川全体が国際都市として新たなモビリティの中心地となり、地域にさらなる活気をもたらすことが期待されています。

2029年開業予定、品川駅西口再開発のイメージとは?

画像引用元:京浜急行電鉄株式会社、株式会社西武プロパティーズ、高輪三丁目品川駅前地区市街地再開発準備組合、独立行政法人都市再生機構「品川駅西口地区 再開発等促進区を定める地区計画 都市計画(素案)の概要」

現在、具体的な再開発計画が示されているA地区とC地区では、それぞれ異なる特徴やテーマのもとで整備が進められています。

トヨタ自動車の新東京本社が入るA地区は、駅を中心とした一体感のあるまちづくりを基本方針とし、自然環境に配慮した高層建築の配置を計画しています。周辺の高層建築と調和するデザインや色調を採用し、街並み全体の統一感を高める点も特徴です。街の資産をいかして印象的な街の顔を創出するとともに、駅前の賑わいと奥に広がる緑をつなぐ広場を整備し、立体的かつ多層的な賑わいの形成を図っています。また、将来の開発を見据えた歩行者ネットワークを整備し、周辺エリアとの連携も強化します。新型モビリティハブも設けられ、従来の交通の枠を超えた新たな移動拠点の形成を目指しています。

一方、C地区は、品川の先進性を象徴するエリアとして、拠点性を意識した建物配置と周辺環境への配慮を両立させる計画です。A地区と同様に周辺の高層建築との調和を図り、壁面を分節したデザインも取り入れられています。また、街の資産をいかした沿道景観を形成するとともに、駅前の賑わいと周囲の緑が共存する広場空間を整備し、立体的で重層的な賑わいを生み出すガレリアも設けられる予定です。さらに、将来の開発や基盤整備を見据えて多様な歩行者ネットワークを整備し、A地区との連携を図りながら、街全体の利便性や魅力の向上を目指しています。

再開発の指標 「品川えきまちガイドライン」

品川駅西口を含む駅周辺の再開発では、「品川駅えきまちガイドライン」が指標として設けられています。同ガイドラインは、品川駅を中心とした新たな都市空間の創出を目指すもので、交通結節点としての利便性をいかしながら、駅の各方向でそれぞれの役割を強化することを目的としています。「えきまち」という表現からも、駅単体ではなく、周辺を含めた新たな「街」として整備していく再開発の規模がうかがえます。

今回取り上げた西口では、「起伏に富む『地形・緑地』や多様な機能からなる『迎賓交流』をいかす」という目標が掲げられています。A地区とC地区では、MICEに対応するカンファレンス施設などの整備が予定されています。

また、同ガイドラインでは、歩行者の利便性や快適性を高めるため、緑地空間や広場の整備が計画されています。駅前の賑わいと周囲の自然をつなぐとともに、歩行者ネットワークを充実させることで、周辺地域とのアクセス向上も図ります。こうした整備を通じて、品川エリア全体の魅力を高め、国際交流拠点にふさわしい都市空間の形成を目指しています。

現地レポート(随時撮影)

現地を実際に訪れて撮影した様子をお届けします!

2026年10月9日

こちらは、品川駅前の歩道橋から旧シナガワグース跡地を撮影した様子です。8月時点では建設途中であった鉄骨の構造物が、上層部を支える土台として形になっていました。周囲は柵で囲まれており、新たな階層の骨組みが構築されていることがわかります。

画角を変え、旧シナガワグース跡地のA地区を撮影しました。写真左下には階段が設置されており、下層の工事も進展している様子がうかがえます。8月時点では鉄骨がむき出しだった床面も、セメントで固められていました。現場では重機やトラックが行き交っており、工事が着実に進められていました。

2026年8月20日

上記左側の写真は、品川駅前の歩道橋から旧シナガワグース跡地を撮影した様子です。写真の左手には新たに鉄骨の構造物が建設され、6月時点と比べて作業場所が高くなっていました。

右側は、旧シナガワグース跡地のA地区にあたります。写真左下にも足場が追加され、作業員が建物の骨組みを作っていました。全体的に資材が増え、着々と作業が進んでいることがうかがえます。工事がどのように進んでいくのか、今後も注目していきます。

2026年6月1日

上記左側の写真は、前回と同じく品川駅前の歩道橋から旧シナガワグース跡地を撮影した様子です。作業員がそれぞれ重機を動かしており、各所で工事音が響いていました。大型クレーンが増え、多くの作業員が行き交っていることから、工事が本格的に進んでいると見られます。

右側は、旧シナガワグース跡地のA地区を撮影した写真です。写真中央には仮設休憩室と倉庫が設置されています。前回敷かれていた白い板の上には茶色いレンガ状の足場材が並べられ、ほかの機材も運び込まれていました。

2026年4月3日

上記左側の写真は、品川駅前の歩道橋から旧シナガワグース跡地を撮影した様子です。1月時点では地面の砂をならしていましたが、現在は整備が完了し、全面に白い板が敷かれていました。全体的に鉄パイプの柵が設置されており、写真右下では新たに鉄骨が組まれていました。

中央の写真は、拡大して撮影したものです。作業員2人が地面を計測する姿が確認できました。建物の取り壊しが完了しているため、現在は建設の準備が進められています。

右側は、画角を変え、旧シナガワグース跡地のA地区を撮影した写真です。写真中央には仮設小屋が建てられており、作業員が休憩できるようになっていました。1月時点では平坦だった地面にも鉄骨が組まれ、立体的な構造へと変わっていました。写真上側ではクレーンをはじめ、さまざまな重機が稼働しており、工事が着実に進められている様子がうかがえます。

2026年1月6日

上記の左側写真は、品川駅前の歩道橋から同じ画角で旧シナガワグース跡地を撮影したものです。 三方向に分岐していた歩道橋のうち、2025年11月時点では通行止めとなっていた、品川駅からシナガワグース方面へ通じる部分のみが撤去されていました。前回はタンクが2つ並んでいましたが、それらが撤去され、全体的に重機の数も減っていたことから、取り壊しが完了したことがうかがえます。

右側の写真は、旧シナガワグース跡地のA地区にあたります。A地区では地下4階、地上29階建てのビルが建設される予定です。建設に向けた準備として、地面の砂をならして板を敷くといった整備が進められている様子が確認できました。

これからも旧シナガワグース跡地の再開発をレポートするので、お楽しみに!